調整の歴史と今後の調整について
はじめに
今回は、CAPCOMCUPを目前に控えた今、次のシーズンの始まりに向けた調整について語っていきたい。
今までのシーズンの振り返りとともに、調整のあるべき形やシーズン4の動向など、考えていく。
今までのシーズンの振り返り
シーズン1
【シーズン1の主な特徴】
柔道
ノーゲージ無敵技
コパ対空
ジャンプグラップ(通称ジャングラ)
柔道:多くのキャラクターに“柔道”と呼ばれる投げから投げが埋まるセットプレイが存在。一度画面端に追い詰められると、ひたすら投げで体力を減らされることも。
ノーゲージ無敵技:一部キャラクター(リュウ、ケン、キャミィ、ネカリ)はゲージを使わずに無敵技を使用でき、ゲージ効率の底上げの効果をもたらしていた。
コパ対空:これが存在することによって、どれだけ相手の意識を地上に割かせていても小技で対空されてしまい、さらにステップから表裏がかかっていた。落とした後の距離が近く、また表裏が加わることで、通常技対空よりもよほどリターンが高まっていた。
ジャンプグラップ:バックジャンプや前ジャンプにグラップ(投げ抜け)を入力することが出来た。これにより相手の投げはグラップ、重ねはガード、シミーには各種ジャンプが出るというリスクの低い防御方法を取ることが可能だった。
また追加キャラクターは上記の6キャラクター(アレックス、ガイル、いぶき、バイソン、ジュリ、ユリアン)。
※春麗が抜けて強いとされ、その次に続く者達としてケンやミカ、リュウがいた。ナッシュは一段落ちるかもしれないと言われていたが、前半の活躍ぶり(Infiltration選手)が一際目立っていた。
<総評>
ノーゲージ無敵技持ちのゲージ効率の良さから、それらのキャラクターの実質的な火力が上がっていた。
また柔道の存在により、画面端での攻めの期待値がとても高く、守り主体の立ち回りキャラクターは安定感が欠けていた。
ジャングラに対する対策方法がキャラクター毎にまちまちで、狩りやすいキャラクターとそうでないキャラクターで完全に分かれていた。対キャミィはジャングラが特に有効だとされ、防御方法ではこの守り方が基本とされたほど。
シーズン2
【シーズン2の主な特徴】
一部キャラクターに残された柔道(投げ格差)
Vリバーサルの弱体化
ジャングラ削除(途中)
必殺技仕込みグラップの台頭
Vトリガーゲーの加速
一部キャラクターの柔道:シーズン1の反省を生かし、柔道を取り上げられたキャラクターが居た一方で、残されたキャラクターも存在した。これにより投げの攻防の観点で、格差のあるキャラクターは同じゲームをしていないことになった。
Vリバーサルの弱体化:Vリバーサルの多くが当てた後の起き攻めが難しくなったり、発生が遅くなったりした。その代わりに白ゲージの回復が遅くなったため、一長一短ではある。
Vトリガーが弱いキャラクターにとって、Vリバーサルに回す恩恵が少なくなったために、よりVトリガーの依存度が高まることになった。
ジャングラ削除:シーズン途中(4月)に入った調整によりジャングラのシステムが削除された。これにより一層防御システムが簡易化され、受けのキャラクターが守りきれなくなる展開に。
また多くのプレイヤーが画面中央での投げを受け入れる傾向に向かった。
必殺技グラップの台頭:ジャングラが無くなったことで台頭した防御方法が、必殺技にグラップを仕込むというもの。特に強力だとされたのは、豪鬼のex百鬼グラップやラシードのexイーグルグラップなど。他にもコマンド投げにグラップを仕込むことも出来た。ジャングラが無くなったことで、結果的に必殺技グラップへの注目度が高まった。
Vトリガーゲーの加速:いぶきやユリアン、バイソン、豪鬼など強力なVトリガーを発動してから一気に逆転する展開が増えた。Vリバーサルのリターンが減ったことで、よりVトリガーの価値が高まる結果に。強いVトリガーを持たないキャラクターは、立ち回りで勝てたとしてもその後のトリガーを堪え忍ぶか、発動させずに倒しきる(柔道やCAなどで)ことが求められた。
追加キャラクターは豪鬼、コーリン、エド、アビゲイル、メナト、是空の六キャラクター。
<総評>
ジャングラの削除により、さらに防御手段が無くなったことで攻めが強力なキャラクターが台頭。
また柔道格差が大きく、あるキャラのないキャラで同じゲームをしていない状態だった。下位のキャラクターと上位のキャラクターの差があまりにも大きく、アップセットを起こすことが非常に難しかった。
依然として攻めが強い環境で、トリガーと柔道で一気に勝負がつく展開が多かった。
シーズン3
【シーズン3の主な特徴】
柔道ほぼ削除
Vトリガー2の追加
クラカン補正悪化
トリガーキャンセル補正悪化
必殺技グラップ廃止
柔道ほぼ削除:これにより立ち回りが強いキャラクターや低体力キャラクターが恩恵を受け、一度の画面端の攻めで崩されにくくなった。
Vトリガー2の追加:コーリンやラシード、ガイルなどの一部キャラクターは新たなトリガー追加によって、使い分けの選択肢や実質的な強化が与えられた。
クラカン補正悪化:クラッシュカウンターからのコンボが補正が悪くなり、火力が減少。立ち回りでの事故的なクラッシュカウンターからのリターンが減ったことで、立ち回りキャラクターに追い風。
トリガーキャンセル補正悪化:トリガーキャンセルによるコンボが補正の悪化で減りにくくなった。先述のクラカン補正悪化と合いまって、クラカントリガー発動からの高火力コンボが全く減らなくなってしまった。かりんやネカリなどのクラッシュカウンターからのトリガーコンボを武器にしていたキャラクターには向かい風の調整に。
必殺技グラップ廃止:必殺技に仕込むグラップまで廃止され、プレイヤーは投げと打撃を純粋に読む必要が生まれた。グラップ(投げ抜け)を入れる危険性が高まり、密着によりやすいキャラクターは追い風に。
追加キャラクターはさくら、ブランカ、ファルケ、コーディー、G、サガット。
残念ながら例年のシーズンとは異なり、まともに戦える追加キャラクターはいなかった。
<総評>
クラカン補正の悪化や柔道の削除から立ち回りが強いキャラクターや低体力のキャラクターの安定感が大幅に上昇。守りに難があったキャラクターもより攻めに力をいれやすくなった。
トリガーの補正が悪化したが、トリガー格差自体は解消されず。むしろ柔道が無くなったことにより、ほぼ確実にトリガーを発動する機会が得られトリガー格差が如実に現れる結果となった。
メナトやアビゲイル、ガイル、キャミィ、豪鬼、いぶきが環境トップに君臨。下のキャラクターも少しの強化をもらったがその差は縮まるどころかよりチャンスが減った。
まとめ
シーズン1→シーズン2では、統一した調整基準が見えなかった(柔道格差やトリガー格差)。
シーズン2→シーズン3では柔道に関する部分を統一、また一部キャラクターの強すぎるクラカン技のために補正を悪化させるなど、大味な箇所を修正した。(統一感のある調整)
しかしシーズン3は強キャラクター達の安定感が増す結果をもたらし、今まで何とかシーンに食い込めた中堅どころのキャラクター達までもが勝ち上がることが難しくなってしまった(単純なキャラクターの性能差は縮まったのだが、結局ワンチャンスを掴む力が減ってしまった)。
特にシーズン3の途中に入れられたアップデートによってアビゲイルとラシードには大きなメスが入れられたのだが、依然として強かったキャミィは何故か強化を受けていた。
調整基準が非常にブレているように感じられ、何か作為的なものを感じざるを得ない。
今後の調整に対する希望
今後の調整への希望としては、これまで数多くの下方調整を繰り返してきたストリートファイターVの方針を転換し、上方修正を基本としたものにしてほしい。
現状の強いキャラクター達の一部の技は威力や硬直を調整するなどしても良いが、単純にフレームを弄ることだけはやめてほしい。
「今まで繋がっていた技が繋がらない」
この不満だけはいつまでたっても解消されることはない。
僕がとにかく調整で重視してほしい部分は、全てのキャラクターに「気持ちいい」瞬間が必ず訪れることだ。
具体的な例を示そう。
現状のリュウvs豪鬼では、リュウが豪鬼に対してパワハラ出来る瞬間は一瞬たりとも存在しない。立ち回りで不利なリュウが、トリガーでも負けているのである。
対戦中に少しでも自分の有利な時間があれば、相手の有利な時間も納得出来るのだが、それが現状“無い”のだ。
とにかくシーズン4に期待したいのは、全てのキャラクターが“これは凄い”と思える武器を持つことだ。
自分のキャラクターが相対的に弱くても良い。
ただ、
「キャラクターを動かしていて、気持ちいい瞬間が欲しいのだ」
コミュニケーションツールとしての格闘ゲーム
はじめに
以前、僕が格闘ゲームにハマった理由について書きました。簡単にまとめて言うと、“コミュニケーションツール”として格闘ゲームを見ているということでした。
今回はより格闘ゲームを“コミュニケーションツール”として見たときに、どんな特徴があるのかについて、深堀りしていこうとおもいます。
格闘ゲームの持つ面白さ
格闘ゲームをやるようになって、特に面白いなと感じるのは、対戦やプレイスタイルに個人の性格が色濃く反映されるという点です。
対戦相手が何を考えているのか、どんな行動を取るのか、どんなキャラクターで、どのように勝ちたいのか、それら全てが対戦を通して伝わってきます。
使用するキャラクターを選択する時点で、その人の性格が反映されていますし、言い方を悪くすれば、さながら「格ゲープロファイリング」とも言えるようなことも考えられます。
完全に主観的な意見で恐縮ですが、具体例を挙げてみますね…。
ザンギエフ使い→純粋な読み合い(コマ投げか打撃か)を好み、少し頭の硬い職人気質タイプ。
リュウ使い→勝ち方に独特の美学のようなものを持っていて、頑固者。明確に勝ちを定義したいタイプ。
バーディー使い→対戦を楽しめる時とそうでないときの落差が激しい気分屋タイプ。
アビゲイル使い→基本的に対戦を楽しんでいて、自分のやりたいプレイが出来た時に喜びを感じるのはもちろん、通らなかった時も仕方ないやで済みやすい。ストレスをあまり溜め込まないタイプ。
ガイル使い→とにかく何かしていたくてボタンを押している。待ちのイメージがあるが、実は動き続けていたい。落ち着きがなく、すぐ何かに興味が移りがちなタイプ。
完全に主観的な考え方なので、全く参考にならないので適当に流してください笑。
ただ僕はこんな感じで使用するキャラクターにプレイヤーの性格が引きずられるというようなことはあるのではないかなと思っています。
他にもプレイスタイルの差も面白い要素になりますね。
例えばももちさんのケンとえいたさんのケンでは、同じキャラクターのはずなのに全く立ち回り方が異なります。
どちらのプレイスタイルが正解というものは無く、個人の持つ理想とする勝ち方、プレイスタイルを目指した結果なわけです。つまりプレイヤーの内面が対戦画面の中で表現されるのです。何て面白いコンテンツなんだと言いたいですね。
また格闘ゲームは、対戦という共通言語を用いることで、初めて出会った相手とも話題探しをする必要もなく、対戦について熱く語り合うことが出来るのも格闘ゲームの面白さです。
初めて出会った人との会話って、話題に困りがちですよね…
しかし格闘ゲームは語れる内容がもう無限大です。ただ一つの正解がない、環境が常に変化しているからこそ、共通する話題は尽きることがなく、格ゲーマーは話が止まらなくなってしまうのです。
コミュニケーションツールとしての特徴的な機能
格闘ゲームの持つコミュニケーションを促進させる特徴的な機能を挙げてみたいとおもいます。
①共通話題の生成
②対戦という同期的なコミュニケーション
③年齢や性別関係なく、同じルールが適用されること
①については先ほど述べた通りですから割愛します。
②同期的なコミュニケーションとは、お互いが同じ空間、時間に存在して何かしらの行為をすることを指しています。ネット対戦では空間は共有することはないかも知れませんが、時間は共有しています。オフ対戦の場では当然どちらも共有していますね。
なぜこの同期的なコミュニケーションが重要かと言うと、同じ空間、時間を共有したものは互いに親しみを感じやすくなるからです。
特に格闘ゲーマーには、対戦という共通言語がある分、互いのプライベートにはあまり関与しないという独特な距離感があります。
これについても同期的なコミュニケーションを通じて、互いがどこまで踏み込むかという難しい調整が可能になっているのです。
③年齢、性別に関係ないルールとは、格闘ゲームの対戦の中では性別も年齢も考慮されずに勝ち負けが判定されることは意味しています。
他の多くのスポーツは年齢的な肉体の衰えや怪我の危険性などから、年齢別や性別で一緒にプレイ出来る選手を分けたり、ルールが一部変更されたりします。
選手の保護の観点からは素晴らしいと思いますが、年齢や性別でプレイヤーを分けてしまうことで互いの交流が乏しくなったり、同じ感動を共有出来なくなったりする問題が起こります。
プレイヤーを分けることのない格闘ゲームは、他のスポーツと比較してこの点は非常に優れている部分ではないかと思います。
終わりに
昨今E-sportsと騒がれ始めていますが、僕はそのブームが一過性のものにならないか心配です。
改めて格闘ゲームの持つ優れた部分を見直して、自分に出来る活動があるのではないかと考え続けていきたいです。
まだ答えは出ていませんが、何か行動に移す段階が目の前に来ているのではないかと感じている次第です。
ストVでのパナシ方の基準を持とう
はじめに
(※追記 2019年2月1日)
なぜこの記事を書くことになったかという話から。
以前ブログ記事内でも書いていた内容なのですが、「なぜパナシが嫌われるか?」という旨のツイートがあらぬ誤解を生んでしまいました。
※(該当ブログ記事)
※(該当ツイート)
パナシの話題がTLに流れていたので…
— 勇利 (@gorimusou_SF5) 2018年12月6日
パナシが嫌われる理由は、守りターンであるはずの不利フレームを切り返せるから
簡単に言えば、
「今は俺の攻めターンなんだから、気持ち良く攻撃させろ!」
って基本的にみんな思ってるわけ
フレームの有利、不利の攻防の中では“昇竜拳はルール違反”なんです pic.twitter.com/KVS3cOm0i1
それでも無敵技を含めた攻防が読み合いなわけで、上級者ほど打ちどころが上手い
— 勇利 (@gorimusou_SF5) 2018年12月6日
パナシという行為自体はリスク高いので、癖が一旦バレてしまうと処理になってしまう傾向にある
パナシをある程度制限することで、防御を学ぶことにも繋がると思うので、まずは自分がパナすための基準を作ってみては?
はじめに明確に言っておきたいのですが、これは個人的なパナしの好き嫌いで言っている訳ではなく、フレームの攻防上、無敵技が非常に強力な選択肢であると言っているに過ぎないのです。そして嫌われる理由を、相手の攻めのターンを無理やり切り返せるためだとしました。
かなり強い表現として「ルール違反」という言葉を用いましたが、これは使ってはいけないという意味ではなくて、あくまでもフレームの攻防(ターン制のようなもの)においてルールを無視できる存在であると言っているに過ぎません。
予めその点を踏まえて頂いて、今日のテーマであるパナす基準の設定について考えていきましょう。
何でパナシ基準を設けるの?
無敵技は何度も言っているように、フレームの攻防の中ではルールを無視できてしまうほど強力な選択肢です。しかしそのくらい強力な選択肢であれば、当然リスクも大きいのです。
ストリートファイターVでは無敵技を打った後の硬直は必ずカウンター判定になり、「クラッシュカウンター」という特殊な食らい方もしてしまうようになります。
シーズン4のアップデートで完全無敵技の後のダメージが1.2倍となり、リスクがさらに増えました(※追記)
クラッシュカウンターは普段繋がらないコンボが繋がり、火力が伸びるだけでなく、VゲージやEXゲージも増加するなど恩恵が非常に大きいものです。
また無敵技の多くはシーズン2の調整の段階でVトリガー時を除いて、ゲージを使わなければ使用することが出来なくなりました。
つまりガードされると大きなダメージを負うだけでなく、今まで溜めたEXゲージまでも無駄にしてしまうのです。
※【無敵技の持つリスク】
1.カウンター判定による大ダメージ
2.相手の各種ゲージの増加
3.自分のEXゲージを無駄にする
これだけ見ると無敵技というのは少なくともガードされた時点で、その試合の勝敗が大きく傾いてしまうほどの高いリスクがあると分かったと思います。
そのような高いリスクを孕んだ無敵技を適当に打ちつづけたらそれこそただの運ゲーですし、安定した勝ちは望めません。
そこでどのような状況であれば使って良いのか、どの局面ならば当たりやすいのか、こうした基準を自分なりに作っていくことが重要です。逆に考えばこの基準を自分で考えることで、相手がどんな時に無敵技を打ちたいのかも自然と分かります。
次は、この打つか打たないかの基準を僕なりの考えで提示していきたいと思います。
どうすれば無敵技が当たりやすくなるのか
まずはどのような状況ならば自分の打った無敵技が当たりやすいのか考えていきましょう。
自分が体力リードを取っている時
これは単純な話で、相手は体力差を取り返すために攻めの意識が高まるからです。
※自分の被起き攻め時に無敵技を打つ場合
【勝てる選択肢】
・打撃重ね
・投げ重ね
【負ける選択肢】
・後ろ下がり
・遅らせ打撃
・遅らせ投げ
上記の選択肢を見てみると、無敵技が負ける選択肢は相手からするとリスクが高い行動(遅らせ)や、後ろ下がりといった控えめな行動です。
体力差をなるべく埋めようとしている際に、こうした控えめな行動を冷静に取ることが出来るのは難しいでしょう。
「ようやく得た攻めのチャンスを活かしたい!」
と誰もが思うはずです。
ウメハラさんのexサマソが当たる理屈もそうしたものが背景にあるのです。
また細かい話になりますが、相手の打撃重ね、投げ重ねを誘うのも重要です。
相手の重ねを誘うためには、こちらが打撃暴れや投げ暴れを見せることです。これらを見せることで、相手はそれらの行動に勝てる重ね行動を取ってくるのです。
※【無敵技を当てるためには】
1.体力リードを取る
2.打撃暴れや投げ暴れを見せて、相手の重ねを誘う
どんな時に打つべきか
せっかく高いリスクを承知で打つのですから、なるべく得られるリターンは大きい方が良いですよね。ここではどんな時に打つとリターンが高いのか考えていきましょう。
1.相手のスタン値が溜まりそうな時
相手にコンボを加えて、あともう少しでスタンさせられるという状況。そんな時に技をガードされて相手のターンになってしまった。相手は当然ようやく自分の攻めのターンがやってきたと思って打ち返してくるでしょう。
そこに無敵技を打ち込みます。
例)リュウの鳩尾砕き(前強p)硬直差-2f
例)いぶきの梵鐘蹴り(前強k)硬直差-3f
威力の高い無敵技でスタンを取れれば、そのまま補正の緩い状態でスタンした相手にコンボを入れられます。
試合が殆ど決まるような一手ですから、十分選択肢としてアリと言えます。
2.Vゲージがあと少しで溜まりそうな時
ここは勝負の一手です。
なぜここでパナす選択肢を考えるかと言うと、ここで投げを食らった場合にVトリガーの2回発動が難しくなるためです。
特に2ゲージキャラの場合、2回発動出来るか出来ないかは死活問題です。ここで無敵技が当たれば2回発動が見えて、ガードされれば自ずと1回になる上に、かなり不利な状況になります。
ただし無敵技が決まればトリガーを2回使うことが出来て、大きな状況有利を作り出すことが出来ますよね。正に“勝負の一手”なわけです。
ちなみに逆に打つべきでない時は…
この場合です。
「え、何が違うの…?」
と思った方……全然違うんです!
このVゲージの量では投げられた場合にちょうどVゲージが溜まります(約0.5本分)。むしろパナしをガードされた場合、絶対に2回発動は出来ません。起き攻めの投げを受け入れるだけで、2回発動の可能性が高まるわけですから、この局面は相手に投げられるのがベストなのです。
逆にこの状況で無敵技を打つことはリスクが大き過ぎます。
画像で見るとVゲージのほんのちょっとした差なのですが、この少しの差が対戦には大きく影響してくるのです。
Vトリガーが2ゲージのキャラクターを使用している場合は、2回発動を見据えて無敵技を打つようにしてください。
※【リターンの高いポイント】
1.相手がスタン間近
2.Vゲージが溜まる間近
今回はここまでです。
自分の中にパナす基準を作ることは出来そうですか?
僕なりに当たると思う時は打ちますし、トリガーの2回発動も重視して無敵技を打つか決めています。あなたも自分のキャラクターと相談しながら、打つべき基準を作り上げて下さいね。
【スト5】トレーニングモードの使い方
トレーニングモードを活用しよう
トレーニングモードの使い方で成長のスピードは格段に変わります。しかしながら初心者のうちは、そもそもトレーニングモードの使い方が分からなという方も多いのではと思います。
そこでこんな風に使うと良いというケースをいくつか紹介していくような形で書いていきますね。
1.技の有利、不利を知る
先日のブログ記事「フレームの基礎知識」
にも書いたように「格闘ゲームはターン制」なのですが、それを理解するためには有利、不利を見分けられるようにしなければなりません。
ここでその練習方法として、トレーニングモードの設定で有利不利を表示させる機能を使います。
技をガードさせたりすることで、どちらが有利か不利か見分けることができますし、大体の技の硬直も分かります。
トレーニングモードを使って、どの技をガードさせれば、自分のキャラが青くなるのか(有利)、赤くなるのか(不利)身体で覚えていきましょう。
2.技の相性調べ
相手の技と自分の技を振らせてみて、どちらの技が勝ちやすいか調べるのがこの作業になります。
以前、中攻撃の置き技に対して差し返しが狙えないために、技の相性を調べましょうと書きました。その時は書きっぱなしとなっていたので実際にどう調べるのか詳しく説明しようと思います。
春麗の追突拳(前中p)に対して相性の良い技を探したい
まずはCPU春麗にレコーディングで前中pを振らせます。
それに対してどの技が勝ちやすいか探していきます。
リュウの中pはリーチ的に負けてしまう……
中足はどうだろうか…?
調べてみると、姿勢が低くなることで春麗の前中pを避けながら足下を蹴ることが出来るということが分かりました。ここに竜巻旋風脚を仕込めば、相手は前中pを振りにくくなるはずです。
実は更にこの中足、春麗の強pにも相性がいいんです。
非常にリーチの長いこの技ですが、実際には足下の食らい判定が先に出ます。
パンチがでる前にリュウ側が中足を置くことで、リーチ的には負けているものの発生前に潰すことが可能なのです。
こうした相手のキャラクターの技一つ一つに対して、この技で対処しようと調べていくのが相性調べになります。
ランクマッチの待ち時間などで調べながらプレイすると実戦もすぐ行えるので効率が良いです。
こうした技相性の読み合いの中で、当然相手も更に相性の良い技を自分にぶつけて来るはずです。相手の対応策に対して、自分も更なる解答を用意しなければなりません。
解答例)春麗の翼旋脚(前強k)
空中に少し飛ぶことで下段をスカす効果があります。リュウが中足を狙っているのであれば、それをスカしながら攻撃をすることが出来ますね。
3.対空の練習
対空の練習方法に決まった正解というのはないと思いますが、僕が初心者の時に行っていた対空練習を紹介します。
相手キャラクター:ララ
CPUの設定をレコーディングにして以下の動作をレコーディング。
①前後にウロウロうろさせて前ステ投げ
②前後にウロウロさせてジャンプ強k(正面飛び)
③前後にウロウロさせてジャンプ弱k(めくり飛び)
この練習は前ステ投げに対して投げ抜け出来る位の意識を持ちながら、対空も出せるようにする練習です。簡単に言えば意識配分に慣れるためのものです。
※なぜララなのかと言うと、単純にめくり飛びの性能が最強クラスだからです。
(ララ:J弱k 発生4f、持続10f)
持続が10fあるので必ず技の判定で勝たなければいけませんので、誤魔化し(しゃがみでスカすなど)が効きません。
前ステ投げに対して反応しながら、しっかり対空も出るように身体を慣れさせるのが目的ですから、前ステを止めようとは考えなくて構いません。対空の意識配分を身体で覚える作業ですから、地道にやっていきましょう。
4.受け身を見分ける
相手キャラクターの受け身モーションを見分けて、技を重ねる練習をします。なぜ見分けなければならないかと言うと、その場受け身と後ろ受け身には5fの差があり、その場に対して技を重ねようとすると後ろにスカってしまうためです。
これは地味なわりに非常に難しいのですが、練習を重ねるごとに精度が上がっていきますし、勝率にも直結します。
具体例)リュウ
その場受け身モーション
後ろ受け身モーション
それぞれの受け身に対してタイミングを覚えて、しっかりと相手の暴れを咎められるように練習しましょう。
やり方としては、相手の設定を各種受け身を取らせるようにしてから、ダウン後に暴れをレコーディングします。
その暴れを投げや打撃で潰せたら成功です。
いかがでしたか?
トレーニングモードの使い方次第で周りと差をつけることができます。実戦を通して覚えていくというスタイルを否定するわけではありませんが、練習したプレーが実戦で成功するのも、また面白さに繋がってきます。
成長を感じるための工夫でもありますから、少しだけトレーニングモードを触る時間を作ってみては?
僕が格闘ゲームにハマった理由
はじめに
今回はいつものストリートファイターVの攻略ではなくて、僕がなぜストリートファイターVにこれほどハマったのかについて書いていきたいと思います。
なぜかこれを書こうと思ったのか。それは自分の経験を再言語することで、自分が格闘ゲームに対して何を求めているのか。そして何を求めて始めたのか思いだそうと考えたからです。
僕がストリートファイターVにハマった理由
僕が格闘ゲームを本格的にプレイし始めたのは2017年1月頃、ストリートファイターVのシーズン2が始まってすぐの時でした。しかし、実はストリートファイターVは発売して直後、僕は一度このゲームを購入していました。しかし発売当初のあまりのネットワーク環境の劣悪さに加え、ともにプレイする人もおらず、結局はすぐに売ってしまったのです。
元々格闘ゲーム自体はゲームセンターにガンダムをプレイしに行くついでに暇潰しでやったくらいの経験しか有りませんでした。
そういったこともあり対戦しても、やはり強い人に負けてしまう。そして何から練習したら良いのか分からない。ストリートファイターを始めた当初の僕はこのような状況にいました。
結局ゲームの練習は続かず、ソフトを売ることを選択してしまったのです。
しかし売ってから半年くらいが経った頃、東京でボンちゃんオフというイベントが行われると知り、当時大学生で時間を持て余していた僕はゲーム本体を売ったにも関わらず、参加しようと決めました。
そのイベントで、二年ほど経った今もなお交流のある二人のプレイヤーに出会うことが出来たのです。
一人はAさん。
最初見かけた時はその筋肉に圧倒されましたが、話してみるととても気さくな方。
イベント後にはゲームバーでプレイする約束までして、それ以来交流が今でもずっと続いています。(お世話になっております…)
もう一人はNさん。
ウル4経験者で、春麗をこよなく愛する紳士な方。オフ対戦のイベントを企画して頂いて、更に多くの格闘ゲームプレイヤーとの交流が深まったり、広がったりしました。
彼ら二人との出会いが、僕にとって格闘ゲームを本気でやりはじめるきっかけと言っても過言ではありません。
それからは誘われたTwitterのDMグループに入り、自分と腕の近い人と対戦をするなかで少しずつ上達していきました。
このように振り返って考えてみると、僕は恐らく元々「何が何でも勝ちたい」というプレイヤーではなさそうですね。むしろ格闘ゲームで知り合った方々がとても面白い人ばかりで、格闘ゲームを通してのコミュニケーションが楽しくてしょうがなくて、いつのまにかハマっていたような感覚です。
僕にとって格闘ゲームとは、
「対戦を通してプレイヤーと交流することが出来る“コミュニケーションツール”」
なのです。
もちろんゲームの中身もとても大切ですが、そのゲームの対戦を通じて、「誰とやるか」「何をするか」がとても重要なのではないかと今では思います。
次回は
「コミュニケーションツール」としての格闘ゲーム
をテーマに書いていこうと思います。
前ステは見てから止められるか
前ステは見てから止められるか
今回はストリートファイターVにおいて、非常に強力な前ステップについて考えていきます。
何故このテーマにしたかと言うと、
「前ステップを止められるんですけど、見てから止めてるんですか?」
と何度か聞かれたことがあったので、ハッキリさせておかないといけないなと思ったからです。
単刀直入に言います……
「前ステップは見てからでは止まりません!」
前ステップの基礎知識
まずは単純な全体フレームから。これは各キャラクター毎に決まっています。全体フレームは最速15f~最遅25fの間です。
最速15f(ケン、春麗、ラシード)
16f(リュウ、キャミィ、かりん、いぶき、ジュリ、ユリアン、豪鬼、エド、さくら、ブランカ、影)
17f(バルログ、ネカリ、ララ、バイソン、コーリン、是空、コーディー)
18f(ナッシュ、ミカ、ガイル)
19f(アレックス、G)
22f(ベガ)
23f(バーディー)
最速の前ステを持っているのが、ケン、春麗、ラシードの3キャラクター。
特にラシードの場合は特殊で、レバーを入れ続けることで走ることが出来ます。“ステップ”というより“ラン”ですね。
逆に一番遅いのはザンギエフ、アビゲイルのデカキャラ二人です。
フレームは一秒を60分割した単位ですから、前ステ25fというのは約0.4秒です。
人間の反応は一般的に0.2秒(12f)前後と言われていますから、最も遅いキャラクター達は見ていれば流石に止まるはずですね。
※ちなみに陸上競技の100メートル走などはたとえスタートの合図の後だとしても、0.1秒以下の反応であった場合はフライング扱いとなります。
桐生祥秀まさかのフライング0秒016「早まった」 - 陸上 : 日刊スポーツ
(100m走桐生選手のフライング)
「人間の反応速度が大体12fなら、それだけに集中してたら前ステ止まるんじゃね!?」
と考えた方…甘い!
前ステが止まらない理由
ここからは見ていても止まらない理由をいくつか述べます。
①インプットラグ(入力遅延)
現在ストリートファイターVには平均して約4fほどの入力遅延が存在します。簡単に言えばボタンを入力してからゲームに反映されるまで4fかかる訳です。
もし仮に12fで反応出来たとしても、ゲームに反映されるのは16f。最速組の15fは止まりません。
「でも、16f以降のキャラクターは止まるんじゃない?」
と思った方、まだ理由はあるんです。
②モーションの初動フレームが遅い
キャラクター毎に前ステップの全体フレームが異なるとは言いましたが、実は入力してから動き出すまでにはキャラクター毎に差があります。
例)ナッシュ:全体硬直18f
実はナッシュの前ステップは入力してから1f~5fの間、全く動きません。
6f目でようやく少しだけ前進するのですが、プレイヤーが毎回この6f目で視認出来る訳ありません。
例)ミカ全体硬直18f
ミカの前ステップに至っては、なんと1f~7fまで全く動きません。
8f目でようやくほんの少しだけ前進するのですが、この微妙な変化だけで視認出来るはずありません。実際はより前進してからの反応になるはずですから、ミカの前ステは全体フレームだけでは分からない強さがあるのです。
つまり単純に全体フレームだけで、止められると考えてはならないのです。
動き出しの初動が視認しにくければしにくいほど、反応するタイミングが遅れてしまうわけですね。
実際には前ステに対しての視認までに数フレームかかっているはずですから、例え12fの反応が出来たとしても、1f目から反応出来ているわけではないので止まらないのです。
でもプロは見てから止めてない?
実は前ステを止めるためには、いくつかの工夫があります。
これらを駆使して前ステを“見てから”止めているように錯覚させているのです。
①前ステ入力のニュートラルになる部分を見る
立ち回りから前ステップを入力する場合、入力の関係上、どうしてもニュートラルになる瞬間が存在します。
この一瞬のニュートラルになったり、カクカクした動きを見切ってボタンを押すのです。
分かりにくい方はトレーニングモードで試して見てください。
まず相手キャラを前後に歩かせて、好きなタイミングで前ステをさせてください。
相手キャラをじっと見ていると、一瞬フッと止まる瞬間があるはずです。そこでボタンを押すのです。
これは入力の仕様を突いた考え方ですから、本来の「前ステを“見てから”」とは異なります。
②固め連携の途中に、前ステだけ止まるタイミングでボタンを押している
例えばネカリが、
「弱k→中k→屈中p」という3f潰し連携の途中で前ステップをしてくる場合、前ステップのみ止まるタイミングでボタンを押しておくのです。
雑なステップからの固め直しを狙ってくる相手には非常に有効で、かつあまりリスクもありません。
ちなみにユリアンのステップが通りやすいのは、固め直しの前ステップと溜め強pがほぼ同じタイミングで飛んでくるからです。
前ステップが非常に速いため、なるべくステップのタイミングでボタンを押しておきたいのですが、溜め強pを食らってしまうために押しにくい→躊躇っているとステップが通ってしまう。このようなカラクリなのです。
ステップの通し方の工夫
立ち回りでのステップは入力の関係上、一瞬ニュートラルに入ってしまいます。
しかし、この入力の問題を解決する工夫があります。
それが
「技の硬直中に入力すること」
です。
簡単に言えば弱p(空振り)→前ステと入力するのです。(Infiltration選手がよく使っている動きです。)
【メリット】前ステップの入力上必ず発生するニュートラルが無いこと。【デメリット】弱pの空振りの時点で読まれてしまう危険性があること。
弱pの時点で読まれてしまう場合は、弱pの空振りから飛びや微歩き打撃、弾撃ちなど様々な動きを見せることで前ステを通しやすくすることは可能です。
技の硬直後の前ステは、純粋に見てから反応することはかなり難しいのです。
今回はこれで終わりです。
前ステ1つとっても工夫のしがいがありますね。
ステップが遅いキャラクターであっても、相手の意識の外からならば十分通すことが出来るのがストリートファイターVです。
ステップを通すために、どんな対の選択肢を用意するのか、自分なりに考えながらプレイしてみてはどうでしょうか?
フレームの基礎知識
はじめに
今回は始めたての初心者向けにフレーム知識の説明をしていきたいと思います。
先日行われたしょげイベ内の講習会でもお話しした内容ですが、文字での説明も交えて解説していこうかなと思いまして、記事にすることにしました。
「フレーム覚えるのめんどくさい!」
という方も確かにいますが、これを理解しているのとそうでないのとは格闘ゲームの上達度に大きな差が生まれてしまいます。
格闘ゲームの面白い部分ですから、楽しみながら理解していけるとよいと思います。
フレームとは
フレームとは「格闘ゲームにおいて使用する時間の単位」で、1秒を60分割した単位になります。
図の場合、1つの四角形が1fだとすると、四角形が、60個集まると1秒になるわけです。
つまり1フレーム(f)とはほんの一瞬なわけですね。
何故フレームが大事なのかというと、技の発生や硬直差、前ダッシュの速さなど格闘ゲームのシステムほぼ全てに関わってくるからです。
実際の技に当てはめてみよう
先ほど四角形で表したフレームの図に当てはめると、各技の発生、持続、硬直はこのように考えられます。
フレーム表自体はCAPCOM公式サイト「シャドルー研究所」にログインすることでも見られますし、アプリをダウンロードすることも出来ます。
(シャドルー研究所)
「ふーん、でも技の発生とか持続、硬直が分かってなんの意味かあるの?」
と思ったあなた、実はこの知識を理解しないと「一生ハメられますよ…!?」
どんな時に攻めて、どんな時に守るのか、それを理解するためにもフレームの知識は必要不可欠なのです。
格闘ゲームはターン制である
「格闘ゲームがターン制?何をバカなことを…、二人とも自由にボタン押せるじゃないか」
と考えるのも無理はないのですが、格闘ゲームにおいては明確に「攻めのターン」、「守りのターン」が存在します。
そしてこの攻めと守りの局面が物凄いスピードで変化し続けるのが、格闘ゲームの面白さなのです。
これを知らないで格闘ゲームを見るのは、面白さが半減していると言っても過言ではありません。
格闘ゲームでは相手よりも先に行動出来る状態を有利フレーム(攻めのターン)、後に行動する状態を不利フレーム(守りのターン)と考えます。
バーサーカーソウルのように、「ずっと俺のターン」とはいかないんですね。
攻めのターンの原理
まず自分が+2fの状況だったとします(相手より2f先に行動出来る)。
この状態で発生5fの投げを選択、相手は発生3fの弱pを選択しました。
自分の方が2f先に行動出来るため、5fの投げと3fの弱pが同時にぶつかります。しかし技にはそれぞれヒットレベルが設定されており、弱<中<強<投の順で優先されます。
つまり相手の攻撃を潰して、その上から投げてしまうことが出来るわけです。
「相手よりも先に動ける状況をいかに作り出すか」
これが勝負に勝つための秘訣なのです。
守る側になってしまった場合、ガードやバクステ、投げ抜けなど防御的な選択肢を取らざるを得なくなります。
しかしもう1つ守りターンを切り返す方法があります。それがパナシ(無敵技)なのです。
無敵時間が存在することによって、本来ならば守らなくてはならない局面で切り返すことが出来、相手にダメージを負わせることが出来ます。
しかしガードされた時の反撃が非常に高く、運要素の大きいものとして多用するプレイヤーは嫌われる傾向にあるのも事実です。
「俺のターンだろ、大人しくしてろ!」
「 パナシまくりやがって、ただの運ゲーじゃないか!」
こんな感想を持てたら、あなたは既に格闘ゲーマーの仲間入りです。
攻防のターンを理解して、運ゲーを嫌うのは多くのプレイヤーも同じです。攻めと守りの中でアクセントとして上手に無敵技を使ってみて下さいね。
今日はここまで。
フレームについて理解は深まったでしょうか?
今日はとにかく
「格闘ゲームはターン制である」
これだけ覚えて帰ってくださいね!
ケンを倒せ
前回のおさらい
弾の撃ち合いには3要素あると言いました。
弾・飛び・対空の3つですね。
今回は、前回の弾の撃ち合いの3要素を考慮してケン戦について考えていきたいと思います。
ケン対策に近い内容となりますが、今回の対策のアプローチは大局的なものとなっています。
実際、対策の手法には大きく分けて二種類あります。
対戦キャラの各技の対策を一つ一つ積み上げて行うものと、より広い視野から全体を俯瞰して戦略を立てるものです。
今回は後者の方に近いアプローチになりますので、細かな話はあまりないのでその点はっきりさせておきます。
リュウとケンのそれぞれの強み
弾の撃ち合いの3要素から、リュウとケンのそれぞれの強みを考えていきます。
【弾】
リュウ>ケン
威力、硬直ともにリュウの方が優れており、またex技を加味するとリュウのみが一方的に弾でダウンを奪えます。
弾の性能単体だけで見ると、ケンはリュウには及ばないことが分かりますね。
【飛び】
リュウ<ケン
リュウの空中軌道変化技は空中竜巻ですが、めくり判定無し・しゃがみに当たらないという性能です。
相手の昇竜拳をスカすことが出来るので、選択肢として機能はするがリターンを取ることは難しいのです。
同じくケンの空中軌道変化技は空中竜巻ですが、めくり判定が存在し、しゃがみにもヒットします。
またexゲージを使うことでキャミィのキャノンストライクのような技に変化させることが出来ます。
角度によっては相手の昇竜対空をスカすように使ったり、普通の飛びよりも早く相手にヒットしたりするため波動を飛びやすくする効果もあります。
飛びの軌道変化の選択肢が多ければ多いほど、相手の対空手段を揺さぶることが出来るため対空リスクを減らすことが出来ます。
飛びはケンの方が優れていると言えるでしょう。
【対空】
リュウ<ケン
リュウは威力120に後ろ受け身に対する起き攻めがありません。
逆にケンの昇竜拳は威力が130であり、なおかつ起き攻めにいきやすいという性能です。
昇竜拳で相手を落とした時のリターンがケン側の方が高いわけですね。
それぞれの強みを活かした戦い方とは?
地上の技の振り合いではどうしてもリターンの面でケンに軍配が上がります。そこで波動拳の優位を活かして、ケンに対して弾の圧力で地上の技振りを仕掛けるわけです。
波動拳を沢山撃てば撃つほどリュウが有利な地上戦が展開出来るわけですね。
しかしながら他の二つの要素も考えなければなりません。
飛びの選択肢が豊富なケンに対して、それぞれの選択肢に適切な対処が求められます。
昇竜拳を空中竜巻でスカされてしまえば、対空リターンが得られないどころか、クラカンから大ダメージを貰ってしまいます。
特に普通の飛びと空中竜巻が択になる距離では、リュウ側は屈強pでの対空を求められます。
対空でリターンが取れる前提があって、初めて弾を撃つことが出来るので落とせない相手に波動拳を撃つことは出来ないのです。
対空の差についてもケンに及びません。
リュウの場合、昇竜拳で落とした所で120ダメージで起き攻めはありません。もちろん屈強pでの対空もその後距離が離れてしまい、70ダメージで終わりです。
逆にケンの昇竜拳は130ダメージ+起き攻め、屈強pも奮迅キャンセルから表裏択から後ろ投げの択があります。
対空リターン差が存在するのであれば、リュウはケンよりも飛びの回数を制限する必要があるわけです。
飛ぶにしてもケンの対空の中で一番安定して、なおかつリターンの高い昇竜拳を制限させるために積極的に空中竜巻での釣りを狙っていくことが求められるでしょう。
①ケンの飛びの選択肢に、全て適切な対処が出来る
②ケンの昇竜拳を制限させる+飛びの回数をセーブ
つまり……
「①と②が両方伴って、ようやく波動拳が撃てるのです」
この攻略は、波動拳が撃てるようになれば、リュウが有利に立てるという前提で話しています。
ケンの優れている「飛び」、「対空」を制限すれば、自ずとリュウが優れている「弾」の勝負が出来るはずです。
逆にケン側の立場からすれば、リュウ側を飛ばせて対空リターン差を活かす、多彩な飛びで対空リスクを軽減することが理想となります。
この理想的な状況の元では、対空リターン差と飛びでのリスク軽減から、ケン側も弾を撃ってよいことになります。
ケンの方から弾を多く撃ち、リュウを飛ばせることが出来たら、それだけで自分の土俵に持ってきたも同然なのです。
終わりに
僕の現時点で考えているリュウvsケンは、
「お互い波動拳を撃ち合う展開なのではないか」
と考えています。
リュウ側が飛ばずに、ケンの飛びに対空リターンが取れている状況では、ケン側がリスクを負って波動拳を撃つことを求められます。
逆にケンの飛びを落とせていなければ、ケンはより波動拳を撃ちやすく、リュウ側が飛ばされ、弾を撃たされるという展開になります。
ケンは対空リターン差と飛びを活かすために、波動拳を撃つ。
それぞれ目的は違えど、波動拳を撃つことが優位に立ち回る上で不可欠なのではないでしょうか。
今回はここまでです。
次回は講習会でも話したフレームの基礎知識についてになります。
弾の撃ち合いの3要素
・はじめに
今回は弾の撃ち合いの3要素から、キャラ対策を考える回です。
どうしてこのテーマにしようと考えたのかと言うと、僕自身が同じ弾持ちのケンや豪鬼戦に悩んだ経験があるからです。
・弾の撃ち合いの3要素
弾の撃ち合いを成立させるには3つの要素が欠かせません。
その3要素とは…
弾・飛び・対空の三要素です。
まず弾の撃ち合いというのは、弾が飛ばれた時のリスク管理の勝負になります。
【弾】
弾の性能に関して言えば、硬直が相手よりも少なければそれだけ飛ばれるリスクが減ります。
また仮に弾の威力が相手よりも高ければ、それだけ自分は弾の数を少なくしても良いわけです。
ではコマンドキャラの弾性能の簡単な比較をしてみます。(すみません、サガットは抜きで…)
全体硬直はリュウとナッシュが一番短く、豪鬼、ケン、ユリアンの順で硬直が増大きいです。硬直の長さはすなわちリスクの大きさです。
つまりリュウとユリアンが弾を撃ち合った場合、ユリアン側の方が飛ばれるリスクがリュウよりも高いことを意味します。(弾と飛びのみを考慮)
弾の緩急もとても重要です。
豪鬼の波動拳は飛距離の差はありますが、弾速差はありません。弾に緩急がないことは安全波動の読み合いや、大きな有利フレームを取ることに使えません。
緩急だけみたら恐らくナッシュが最も速度差があるでしょう。
強ソニックの性能が非常にユニークで、発生までのフレームがかかる代わりに硬直が短く、ガードさせた時の硬直差も大きいというものになっています。
威力の点から言えばリュウ、豪鬼、ユリアンが60。ケンとナッシュが50となっています。
たった10の差かもしれませんが、カウンターヒットなども加味すると塵も積もれば…ということで体力差が生まれます。
特にナッシュは体力が950と低いので、弾の威力差が大きな差になっていきます。
ダウンに関してはノーマル弾でダウンを奪えるのは豪鬼のみです。
exを加味するとリュウ、豪鬼(距離限)になりナッシュ、ケン、ユリアンはダウンを奪えません。
豪鬼の波動拳は相手の置き技を潰すように撃つことでダウンを奪えます。
緩急が無い代わりにラインを上げる性能が高いとも言えますね。
【飛び】
弾の撃ち合いにおいて、飛びは選択肢の多さが非常に重要になってきます。
例えば豪鬼は通常の飛びに加えて、(ex)百鬼襲、(ex)斬空、空刃と様々な選択肢があります。
飛ばれた側はそれぞれの選択肢に応じて適切な対処をしなければなりません。
この選択肢の多さが、相手の対空手段にたいするリスク軽減になるのです。
他にもケンの場合、(ex)空中竜巻と飛びの択がかかり、相手の昇竜拳をスカすことが出来ます。これも相手の対空手段にたいするリスク軽減です。
この上からのアプローチが多ければ多いほど、相手の対空手段を複雑化させられ、対空リスク軽減になり、結果的に飛ぶ回数を増やすことが出来るのです。
飛ぶ回数を増やすことが出来れば、弾の性能で負けていても相手の波動に対してリスクを負わせやすくなるので、相手もおいそれと簡単に波動が撃てなくなります。
【対空】
対空は安定度(発生、判定)とリターンの両面から見ていきます。
まずは対空無敵のある昇竜対空で比較してみます。
・リュウ→威力120 起き攻め後ろ受け身に対して無し
・ケン→威力130 起き攻めその場、後ろ受け身に対しても有り
・豪鬼→威力110 起き攻め後ろ受け身に対して無し
単純な比較で言えば、
となります。
無敵に関しては各キャラ同じですが、威力と起き攻めの点で差がついています。
ケンは威力、起き攻めともに揃っており昇竜対空の中では郡を抜いて高性能であると言えます。
次に通常技対空についても比較してみましょう。
・リュウ→屈強p 威力70 発生6f
・ケン→屈強p 威力70 発生6f(奮迅キャンセル可)
・豪鬼→天破 威力90~ 発生6f(必殺技キャンセル可)
・ユリアン→屈強p 威力90~ 発生7f(空中コンボ可)
・ナッシュ→立強k 威力90 発生9f
通常技対空において安定度は大切です。
昇竜拳は角度と距離さえ合っていれば、出てしまえば必ず落とすことが出来ます。
しかし通常技対空には無敵がないため、どうしても相手の飛び攻撃の判定によって落とせない場合が出てきてしまいます。
発生が早ければ早いほど、反応が遅れても間に合うため、安定度には判定と発生の両方から考えていきます。
安定度(発生、判定)の比較
リターンの比較
対空リターンが高ければ高いほど、例え実際には落としにくくても、対空された時のリターンを恐れ、結果的に相手が飛んでこれなくなるのです。
※格闘ゲームにおける2種類の行動制限
格闘ゲームにおいて相手の行動を制限するには2種類あります。
一つは単純に相手のある行動に対する解答が存在することです。
例えばキャミィの場合。
ゲージがないキャミィは弾に対する解答が飛びか発生の遅いVスキルしかありません。
しかしゲージが1本でも溜まれば見てからEXスパイラルアローで抜けることが出来ます。
弾に対する解答がゲージによって生まれることになります。
二つ目はリターンが高まることによる制限です。
キャミィで言えばVトリガーがそれに当たります。
Vトリガー中の強化アローは弾抜け判定が5fからと遅く、見てからの弾抜けは難しくなります。
しかしながら空中キャノンストライクがヒットすれば、ゲージを使えば300以上のダメージを叩き出すことが出来ます。
さらに対空が難しいという要素も加わり、対空リスクを軽減しながらリターンの高い行動を取ることが出来るわけです。
そのような状況で弾を撃つことは出来ません。
これは対空でも同じことが言えます。
確かにユリアンの弾は硬直が長く、弾の性能単体で見ると飛ばれやすいと言えます。
しかしながら一度でもユリアンの屈強p対空からのコンボを食らえば高リターンに加えて起き攻めまでついてきます。
つまりユリアンは対空リターンを相手にちらつかせることによって、相手の飛びという行動を制限しているのです。
次回の予告
次回は今回の弾の撃ち合いの要素を適用して、僕なりのケン対策を提示しようと考えています。
今日の内容もしっかりと反映されるはずなので、楽しみにしていてください!
ケン使いの方にとっても逆対策になるのではないかな?と思います。
【資料】しょげイベ講習会資料の公開
講習会資料の公開
(イメージ)
講習会に来れなかったもいらっしゃるということなので、講習会で使用したスライド資料を公開致します。
アーカイブの方に動画もございますが、資料ベースの方が何かと確認しやすいと思います。
※ブログ記事内にアーカイブのリンクがあります
一々動画で見直すのってめんどくさいですよね笑(思い出したい内容が何分頃かすぐ忘れる…)
悪用は厳禁でお願い致します。(一応)
資料pdfは下記リンクから↓
shogepi-event_presentation.pdf - Google ドライブ
【報告】しょげイベ講習会、お疲れ様でした!
しょげイベ講習会の様子
12月2日に行われたしょげイベ講習会の様子を報告出来たらと思います。
初めて人前で格闘ゲームを語る機会を持たせて頂いて、非常に光栄な気持ちとそれに応えたいという思いで臨みました。
下に配信アーカイブのリンクもありますので、動画でも確認してみてください!
これは講習会前に行われた、主催のしょげぴーさんの発表です。
「講習会自体はインプット作業でしかないため、実践というアウトプットを忘れずに行って下さい」
という話もありました。
ちなみに適切なインプットとアウトプットの比率は…
3:7
だそうです。
格闘ゲームにおいても何かとインプット過多になりがちですが、実践というアウトプットを通して身につけて行く方が効率が良いようです。
こちらが僕の講習会の様子になります。
えーと、初めての講習ということもあって流石に緊張してガチガチになるかなと思っていたのですが、意外と話せていたのかなと思います。
塾でのアルバイトを長いことしていたので、ある程度人前で話すのは慣れているんです。
しかし、反省点もいくつかありました。
初回ということで話したいことが沢山有りすぎて、コンテンツ過多だったかなという感覚を覚えました。
詰めこみ過ぎても逆に何が大事なのか分かりにくくなってしまうと痛感しました。
これもただの“失敗”で終わらせるのではなく、“成長”と捉えていきたいと思います!
まだまだ向上させられる部分は沢山あると確信しているので、より質の高い講習会が出来るように日々色々と考えながらプレイしていきたいと思います。
【告知】「しょげイベ」12/2 中野レッドブルスフィア
【告知】
12月2日(日)中野レッドブルスフィアにて、
初中級者向け(ブロンズ~プラチナ)対戦会
「しょげイベ」の講習会を担当させて頂きます!
初めてこのような講習会という形で教えることになります。
緊張しないように練習しなくては…
時間は12時から21時まで。
ちなみに講習会自体は15時スタートです。
参加をご検討の方は、以下のリンクから参加フォームを入力してください。
参加料は1000円なのですが、Twitterでハッシュタグ入りで#しょげイベと呟いて頂くと500円に割引!
是非ツイートして下さいね。
前回も好評のスト5プラチナ帯イベント、今回は配信台ありで開催します!
— しょげぴーイベント宣伝アカウント (@Gameplay623) 2018年11月27日
【日時】
12/2(日)12:00〜21:00
【場所】
Red Bull Gaming Sphere Tokyohttps://t.co/Hn2evYYmtI…
【参加費】
受付時に「#しょげイベ」を含めたツイートを見せてくれると500円
それ以外は1000円
アンケート後で貼ります!
今回の講習会の内容予定
テーマが「フレームの基礎知識と攻防」です。
ブロンズ~シルバー向けの内容と、ゴールド~プラチナ向けの内容どちらも用意しています。
今回先行で講習内容の発表をします。
途中参加でも構いませんので、是非来てくださいね!
参加お待ちしてます!
※番外編「ランクマッチに対する向き合い方」
はじめに
こんにちは。
今回は具体的なシステムの話やテクニックとは少し変わって番外編になります。
皆さん、ランクマッチに困ってはいませんか?
「LPが上がらない…」
「ラウンジやカジュアルで出来ることが、ランクマッチだと出来なくなる」
「どうにもイライラしてしまう」
このようなプレイヤーの悩みを少しでも解決出来たらと思って書いてみることにしました。
実際、僕も初心者の頃にランクマッチで中々LPが上がらず悩んだ時期がありました。時には自分へのイライラが爆発しそうになってしまうことも…
考え方を少し変えるだけでも楽になったりするので、この記事を見て自分なりのランクマッチへの向き合い方を考えて頂ければなと思います。
・なぜランクマをするのか
1.自分の適正LPを知りたい(実戦)
2.ランクマが楽しい
3.練習したことの実践場
4.LPをとにかく上げたい
1)適正LPを知りたい
自分の適正LPに関しては、LPの上昇が停滞し始めた時点でそこが適正なものと理解します。
短期的な意味では、ある程度運の要素が絡むことは否定しませんが、
同じランク帯よりも腕を上げていれば自ずとやっていればポイントも上がっていきます。
身近にいる自分よりも強い人とプレイしたことがあるなら、
「この人は自分のランク帯の人にはまず負けないだろう」
という感覚はあるのではないでしょうか?
逆に言えば、
“その感覚に自分がなれば良い”のです。
常にラウンジで自分よりも強い人と対戦を重ねれば、ランクマで出会う同じランク帯のプレイヤーはやりこみが足らないように感じるはずです。
たとえ負けたとしても自分の対策が少し足らなかったなと反省する余裕が生まれます。
2.ランクマが楽しい
楽しんでプレイ出来ているのであれば、言うことはありません。
恐らくある程度勝ててもいるのだと思います。
そのまま楽しんでランクマをやりつづけていって下さいね。
3.練習したことの実践場
例えばトレーニングモードでキャラ対策をしたとします。
もちろんそれをラウンジで強い人と対戦するなかで試しても良いです。
しかしあまりに腕の差が開き過ぎると、もし有効な対策であっても上級者にその上をいかれ、有効なのか分からないというようなケースがあります。
そんな時には自分と腕の近いプレイヤーと戦えるランクマが有効です。
基本的にキャラ対策は、自分と同じランク帯かそれよりも少し上くらいのプレイヤーを目安に考えていきましょう。
バーディーに困っている場合に、いきなりトラッシュボックス(LP世界一)を倒そうと思っても難しいですよね。
また自分のキャラの新しい戦術を試す場としてもランクマは有効です。
例えば試合前にコンセプトを決めます。
「今回は攻めを意識してプレイしてみよう」
「今回は守り主体で戦おう」
「絶対に対空をするぞ!」
「Vリバーサルを使ってみよう」
「ゲージをなるべく貯めて、CAに回そう 」
キャラクターごとに様々なコンセプトがあると思います。僕の使用するリュウの場合、守りも攻めも出来るキャラクターです。
試合前にどの位攻めるか、守るのかというバランスを考えてから試合に望むようにしています。
ランクマでも試合前に、その試合のコンセプトを決めて、それにしたがったプレイが出来ているかを確認しますね。
短期的な勝ち負けよりも、そのコンセプトが果たして有効だったのか、自分には何が足りていないのかを確認する作業になります。
短期的な勝ち負けはある意味運の要素が大きいです。
勝ち負け以外の何が悪かったのか、自分なりに試行錯誤していくのが、本来のランクマッチの使い方なのではないかと考えています。
4.LPをとにかく上げたい
実はLPを上げるテクニックはいくつかあります。
この項目ではとにかくLPを上げたい人向けにいくつかの工夫を紹介します。
①強キャラで、なおかつ初心者帯で勝つことが簡単なキャラクターを選ぶ。
※個人的にLPを上げやすいキャラクター
・ベガ(困ったらexデビリバ)
・バーディー(困ったらexブルホーン、ブルヘッド)
・ミカ(コマ投げとドロップキックで分からん殺し)
・ラシード(しゃがみ大p→exワールで固めよう)
・アビゲイル(ボタン押していれば初心者帯では無双)
・豪鬼(困ったらex百鬼、トリガー斬空)
・ガイル(適度にソニックを撃った後、ひたすら上みて対空サマー)
以上のはかなり下のランク(ブロンズ~シルバー)向けに書きましたが、ゴールド~プラチナでも十分通用します。
初心者帯でまともに対策出来ている人が居ないので、初心者帯ではここら辺のキャラクターで同じ行動ばかりやっていれば勝てます。
②相手の名前をメモして、癖と傾向を覚えておく。
<メモする内容例>
グラップが多い
対空が出ない
前ステが多い
◯◯の対策を知らない
暴れが多い
よく飛んでくる
メモした内容に合わせて事前に何をするか決めます。
例えば相手がたくさん飛んでくることが分かっているなら、対空の意識を強めておけばいいですよね。前ステが多いのであれば、置き技を多目に振ったり、グラップが多ければ投げシケを狙ったり…
この作業をすることで、初めての対戦相手に対してもどんな行動が多いのか見る癖がつくのでオススメです。
③時間毎のLPの推移を記録し、一番LPの上がりやすい時間帯にランクマをする。
単純にランクマは人間がプレイしているので、自分と相性の良いプレイヤー、悪いプレイヤーがいます。
また回線の相性などもプレイの質に影響するので、多くの人がネット回線を利用するゴールデンタイムを避けるなどの工夫もできますね。
多くのプレイヤーは、大体のプレイする時間帯が似通ってくるので、時間帯ごとの自分の勝率を記録して、一番効率の良い時間帯でランクマに潜るのが良いです。
④一度負けた相手、ギリギリ勝てた相手には連戦せず、あっさり勝てた相手だけ連戦する
かなり卑怯に感じられるかもしれませんが、対策不足のまま相手と戦うのはただの無謀というものですよね。
相手に負けたということは、もちろん運の要素もありますが、もしかしたらどこかでぼったくられているだけかもしれません。
まずは一戦で止めて、自分がどこでダメージを取られているのかをリプレイで確認しましょう。
次にどこでダメージを取られているか分かったら、それに対する対策をトレーニングモードで調べます。
一戦で抜けるのは“逃げ”ではないのです。
逆に、相手に楽に勝利出来たということは、相手がこちらの動きについてこられていないことを意味します。
通る行動が分かれば、それをひたすら繰り返すだけで勝てます。
例えば相手が対空を苦手としていることが分かったら、ひたすら飛ぶだけで良いのです。これはナメプではなく真剣です。真剣に飛ぶからこそ、相手はそれをどうにかしなければならないと本気で頑張るようになるはずです。
対空が出ない相手には、どんどん飛びましょう。
・最後に
ランクマに対する考え方は人それぞれです。
ポイントだけを気にすれば上げる方法はいくらでもあります。
しかし本質を見誤ってはいけません。
結局格闘ゲームの中の一つの指標に過ぎないLPに一喜一憂する必要はないのです。
LPだけをモノサシにするなら、
「LPのわりにそんなでもなかったな」とも、「このLPにしてはかなり強かったな」とも思われるかもしれません。
ただし結局のところ自分の成長を感じながらプレイすることが大切なのです。
ポイントだけであなたの成長を計ることは出来ません。
単純な勝ち負けで変わるポイントで成長を認識するよりも、昨日の自分と今日の自分で何が変わったのか、何が出来るようになったのかで判断してください。
最後に僕の敬愛するプロゲーマー、
梅原大吾さんの言葉から引用して終わりとさせて頂きます。
「“格闘ゲーム”に飽きたんじゃない、
“成長しない自分”に飽きたんだ」
(https://www.amazon.co.jp/dp/B0116H3QPG/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_AdIdCb9T0PHJW)
ストリートファイターVの弾撃ち②
前回の続き
前回の内容は1.「危険な波動を撃ちすぎている」でした。
内容のまとめとしては
「止め技としての波動はリスクが高い」
「対の選択肢を見せてから撃つ」
「安全波動の距離を覚える」
の3つでした。
今回は残りの2、3について書いていきます。
・手癖波動を撃っていないか?
手癖で波動拳を撃ってしまいがちなポイントをいくつか提示していきます。
少しでも当てはまっていそうなら、自分の対戦リプレイを見直して修正していきましょう。
①通常技が届かない距離
この位置では通常技が届かず、なおかつ前ステップで密着にもならない距離です。
この距離ではお互いのプレイヤーの甘えが結果的に弾が飛ばれる要因となります。
〔お互いの心理〕
(自分)「何も届かないし、波動撃っちゃえ」
(相手)「近づきたいし、飛んじゃえ」
⇒飛びから大ダメージ
昇竜拳で対空したところで120ダメージ、波動拳が当たって60ダメージ。
逆に相手の飛びは300近くのダメージが出てしまいます。
単純計算で波動拳を5回当てて、ようやく相手の飛びと同じリターンになります。ましてや昇竜拳を2回決めたところで、飛びを通されてしまえばリターン負けしてしまいますね。
単純な飛ぶか、飛ばないかの読み合いだけでは勝つのは難しいのです。
この距離での波動拳は相手がどの程度甘えてくるのかを見極めてからでないと、撃ってはいけません。
②技ガード後に、即撃ち返しの波動
弾キャラ同士の対戦では非常に多いケースがこちら。
相手の弾をガードすると、すぐに撃ち返したくなるものです。(何だか弾の撃ち合いに負けたきがしますものね…)
しかしこの波動拳の撃ち方は非常に読まれやすいです。
まずはこの撃ち方が手癖になっていないか自分で確認。次は対戦相手がこの手癖を持っていないか確認してみてください。
もし手癖を見抜くことができたら、こちらだけ一方的に飛びを通すことが出来るはずです。
③バクステから即波動
②は何かしらの相手の行動を受けた直後に、撃ち返しの波動拳は読まれやすいということでした。
③は自分の起こした特定の行動の直後に波動拳を撃つのも読まれやすいということです。
具体的な例で言えば、バクステ。
バクステから波動を撃つこと自体は上手く使えば機能するのですが、それが手癖になれば別です。
バクステを見てから飛ばれてしまいます。
逆に言えばバクステの後に何もしていなければ、確実に対空出来るという意味でもあるので選択肢として悪くはありません。
ただしこのバクステから波動については非常に防御的な使い方ですから、リスク自体は高いと言えますね。
・コマンド入力から読まれていないか?
波動拳は入力の関係上、どうしても立ち回りで撃つ場合しゃがみモーションが一瞬入ります。
この一瞬の動きを見て、飛ぶプレイヤーもいます。
ここでの対策は屈伸フェイントを見せることです。
これは煽りの屈伸とは違うので、他キャラ使いの人たちは誤解せぬよう!
弾を撃つモーションと相手に錯覚させ、より相手を飛ばせることが出来ます。
※細かなテクニック
他にもしゃがみモーション入れないテクニックとして、弱p、中pなどの技を振っている間にコマンドを完成させる方法もあります。
しゃがみのモーションが出ないというメリットの他に、前ステップ直前の予備動作(一瞬ニュートラルになる部分)を消す効果も有るため重要なテクニックです。
アクセントとして使っていきましょう。
ただし多用しすぎると技振りに合わせて飛ばれてしまいますので注意です。
・ここからは様々な工夫…
<工夫ポイント>
①差し合いの位置で波動を撃つ
⇒相手に地上の意識をつけさせ、技を振らせる
②有利フレームを作ってから波動。
⇒相手に防御ターンだと認識させる。
③強攻撃のスカりに波動。
⇒強攻撃のスカりは隙が大きいため、相手は防御行動を取りがち
④とにかく波動をガードさせる
キャンセル波動をガードさせることで、相手に視覚的に波動をたくさん撃っていると錯覚させる。
たくさん波動を撃たれているような気分になるが、キャンセル波動は飛ばれないのでリスクはない。
少しでも相手に波動の印象をつけさせることが目的。
⑤飛ばれた時のリスク管理
ストリートファイターVで勝つためにはVゲージを有効活用することが大切です。
ダメージによってVゲージは溜まりますが、溜まりきってしまうとそれ以上は無駄になってしまいます。
リュウで言えば、あと少しでVトリガーが使えるという状況で、波動拳を飛ばれると絶対に2回発動は狙えません。
Vリバーサルの出来る回数も減ってしまうことになるので、とても不利になります。
Vゲージの状況も見ながら、波動を撃つべきなのか、そうでないのかを判断するようにしてみてください。
・終わりに
僕なりに色々と考えながら弾を撃っているよという内容でした。
もちろん僕もひたすら波動拳は飛ばれてきましたが、それでも
「なるべく飛ばれないようにするには?」
「少しでも相手が嫌がる波動を撃つには?」
と考えながらやってきました。
日々のそうした試行錯誤は必ず生きてくると思っています。
他にもこんな感じの意識で波動を撃っているよ!それはちょっとどうなの?的なことがあればリプかコメント欄まで書いてください!
次回は「弾の撃ち合い」を考えていきます。
キャラ対策に近い内容になると思います!