ケンを倒せ
前回のおさらい
弾の撃ち合いには3要素あると言いました。
弾・飛び・対空の3つですね。
今回は、前回の弾の撃ち合いの3要素を考慮してケン戦について考えていきたいと思います。
ケン対策に近い内容となりますが、今回の対策のアプローチは大局的なものとなっています。
実際、対策の手法には大きく分けて二種類あります。
対戦キャラの各技の対策を一つ一つ積み上げて行うものと、より広い視野から全体を俯瞰して戦略を立てるものです。
今回は後者の方に近いアプローチになりますので、細かな話はあまりないのでその点はっきりさせておきます。
リュウとケンのそれぞれの強み
弾の撃ち合いの3要素から、リュウとケンのそれぞれの強みを考えていきます。
【弾】
リュウ>ケン
威力、硬直ともにリュウの方が優れており、またex技を加味するとリュウのみが一方的に弾でダウンを奪えます。
弾の性能単体だけで見ると、ケンはリュウには及ばないことが分かりますね。
【飛び】
リュウ<ケン
リュウの空中軌道変化技は空中竜巻ですが、めくり判定無し・しゃがみに当たらないという性能です。
相手の昇竜拳をスカすことが出来るので、選択肢として機能はするがリターンを取ることは難しいのです。
同じくケンの空中軌道変化技は空中竜巻ですが、めくり判定が存在し、しゃがみにもヒットします。
またexゲージを使うことでキャミィのキャノンストライクのような技に変化させることが出来ます。
角度によっては相手の昇竜対空をスカすように使ったり、普通の飛びよりも早く相手にヒットしたりするため波動を飛びやすくする効果もあります。
飛びの軌道変化の選択肢が多ければ多いほど、相手の対空手段を揺さぶることが出来るため対空リスクを減らすことが出来ます。
飛びはケンの方が優れていると言えるでしょう。
【対空】
リュウ<ケン
リュウは威力120に後ろ受け身に対する起き攻めがありません。
逆にケンの昇竜拳は威力が130であり、なおかつ起き攻めにいきやすいという性能です。
昇竜拳で相手を落とした時のリターンがケン側の方が高いわけですね。
それぞれの強みを活かした戦い方とは?
地上の技の振り合いではどうしてもリターンの面でケンに軍配が上がります。そこで波動拳の優位を活かして、ケンに対して弾の圧力で地上の技振りを仕掛けるわけです。
波動拳を沢山撃てば撃つほどリュウが有利な地上戦が展開出来るわけですね。
しかしながら他の二つの要素も考えなければなりません。
飛びの選択肢が豊富なケンに対して、それぞれの選択肢に適切な対処が求められます。
昇竜拳を空中竜巻でスカされてしまえば、対空リターンが得られないどころか、クラカンから大ダメージを貰ってしまいます。
特に普通の飛びと空中竜巻が択になる距離では、リュウ側は屈強pでの対空を求められます。
対空でリターンが取れる前提があって、初めて弾を撃つことが出来るので落とせない相手に波動拳を撃つことは出来ないのです。
対空の差についてもケンに及びません。
リュウの場合、昇竜拳で落とした所で120ダメージで起き攻めはありません。もちろん屈強pでの対空もその後距離が離れてしまい、70ダメージで終わりです。
逆にケンの昇竜拳は130ダメージ+起き攻め、屈強pも奮迅キャンセルから表裏択から後ろ投げの択があります。
対空リターン差が存在するのであれば、リュウはケンよりも飛びの回数を制限する必要があるわけです。
飛ぶにしてもケンの対空の中で一番安定して、なおかつリターンの高い昇竜拳を制限させるために積極的に空中竜巻での釣りを狙っていくことが求められるでしょう。
①ケンの飛びの選択肢に、全て適切な対処が出来る
②ケンの昇竜拳を制限させる+飛びの回数をセーブ
つまり……
「①と②が両方伴って、ようやく波動拳が撃てるのです」
この攻略は、波動拳が撃てるようになれば、リュウが有利に立てるという前提で話しています。
ケンの優れている「飛び」、「対空」を制限すれば、自ずとリュウが優れている「弾」の勝負が出来るはずです。
逆にケン側の立場からすれば、リュウ側を飛ばせて対空リターン差を活かす、多彩な飛びで対空リスクを軽減することが理想となります。
この理想的な状況の元では、対空リターン差と飛びでのリスク軽減から、ケン側も弾を撃ってよいことになります。
ケンの方から弾を多く撃ち、リュウを飛ばせることが出来たら、それだけで自分の土俵に持ってきたも同然なのです。
終わりに
僕の現時点で考えているリュウvsケンは、
「お互い波動拳を撃ち合う展開なのではないか」
と考えています。
リュウ側が飛ばずに、ケンの飛びに対空リターンが取れている状況では、ケン側がリスクを負って波動拳を撃つことを求められます。
逆にケンの飛びを落とせていなければ、ケンはより波動拳を撃ちやすく、リュウ側が飛ばされ、弾を撃たされるという展開になります。
ケンは対空リターン差と飛びを活かすために、波動拳を撃つ。
それぞれ目的は違えど、波動拳を撃つことが優位に立ち回る上で不可欠なのではないでしょうか。
今回はここまでです。
次回は講習会でも話したフレームの基礎知識についてになります。