格闘ゲームとキャリア

ストリートファイターVの攻略を基本に書いています。気に入った記事には星やブクマ貰えると嬉しいです。

前ステは見てから止められるか


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前ステは見てから止められるか

 

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今回はストリートファイターVにおいて、非常に強力な前ステップについて考えていきます。

何故このテーマにしたかと言うと、

「前ステップを止められるんですけど、見てから止めてるんですか?」

と何度か聞かれたことがあったので、ハッキリさせておかないといけないなと思ったからです。

 

単刀直入に言います……

 

 

 

 

「前ステップは見てからでは止まりません!」

 

 

前ステップの基礎知識

まずは単純な全体フレームから。これは各キャラクター毎に決まっています。全体フレームは最速15f~最遅25fの間です。

 

最速15f(ケン、春麗、ラシード)

16f(リュウキャミィ、かりん、いぶき、ジュリ、ユリアン豪鬼エド、さくら、ブランカ、影)

17f(バルログ、ネカリ、ララ、バイソン、コーリン是空コーディー)

18f(ナッシュ、ミカ、ガイル)

19f(アレックス、G)

20f(ファン、メナトファルケ)

21f(ダルシムサガット)

22f(ベガ)

23f(バーディー)

25f(ザンギエフアビゲイル)

 

最速の前ステを持っているのが、ケン、春麗、ラシードの3キャラクター。

特にラシードの場合は特殊で、レバーを入れ続けることで走ることが出来ます。“ステップ”というより“ラン”ですね。


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逆に一番遅いのはザンギエフアビゲイルのデカキャラ二人です。

フレームは一秒を60分割した単位ですから、前ステ25fというのは約0.4秒です。

人間の反応は一般的に0.2秒(12f)前後と言われていますから、最も遅いキャラクター達は見ていれば流石に止まるはずですね。

 

※ちなみに陸上競技の100メートル走などはたとえスタートの合図の後だとしても、0.1秒以下の反応であった場合はフライング扱いとなります。

 

桐生祥秀まさかのフライング0秒016「早まった」 - 陸上 : 日刊スポーツ

(100m走桐生選手のフライング)

 

「人間の反応速度が大体12fなら、それだけに集中してたら前ステ止まるんじゃね!?」

と考えた方…甘い!

 

 

前ステが止まらない理由

ここからは見ていても止まらない理由をいくつか述べます。

 

①インプットラグ(入力遅延)

現在ストリートファイターVには平均して約4fほどの入力遅延が存在します。簡単に言えばボタンを入力してからゲームに反映されるまで4fかかる訳です。

もし仮に12fで反応出来たとしても、ゲームに反映されるのは16f。最速組の15fは止まりません。

「でも、16f以降のキャラクターは止まるんじゃない?」

と思った方、まだ理由はあるんです。

 

②モーションの初動フレームが遅い

キャラクター毎に前ステップの全体フレームが異なるとは言いましたが、実は入力してから動き出すまでにはキャラクター毎に差があります。

 

例)ナッシュ:全体硬直18f


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実はナッシュの前ステップは入力してから1f~5fの間、全く動きません。


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6f目でようやく少しだけ前進するのですが、プレイヤーが毎回この6f目で視認出来る訳ありません。

 

例)ミカ全体硬直18f


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ミカの前ステップに至っては、なんと1f~7fまで全く動きません。


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8f目でようやくほんの少しだけ前進するのですが、この微妙な変化だけで視認出来るはずありません。実際はより前進してからの反応になるはずですから、ミカの前ステは全体フレームだけでは分からない強さがあるのです。

つまり単純に全体フレームだけで、止められると考えてはならないのです。

 

動き出しの初動が視認しにくければしにくいほど、反応するタイミングが遅れてしまうわけですね。

実際には前ステに対しての視認までに数フレームかかっているはずですから、例え12fの反応が出来たとしても、1f目から反応出来ているわけではないので止まらないのです。

 

 

 

でもプロは見てから止めてない?

 

実は前ステを止めるためには、いくつかの工夫があります。

これらを駆使して前ステを“見てから”止めているように錯覚させているのです。

 

①前ステ入力のニュートラルになる部分を見る

 

立ち回りから前ステップを入力する場合、入力の関係上、どうしてもニュートラルになる瞬間が存在します。

この一瞬のニュートラルになったり、カクカクした動きを見切ってボタンを押すのです。

 

分かりにくい方はトレーニングモードで試して見てください。

まず相手キャラを前後に歩かせて、好きなタイミングで前ステをさせてください。

相手キャラをじっと見ていると、一瞬フッと止まる瞬間があるはずです。そこでボタンを押すのです。

 

これは入力の仕様を突いた考え方ですから、本来の「前ステを“見てから”」とは異なります。

 

②固め連携の途中に、前ステだけ止まるタイミングでボタンを押している

 

例えばネカリが、

「弱k→中k→屈中p」という3f潰し連携の途中で前ステップをしてくる場合、前ステップのみ止まるタイミングでボタンを押しておくのです。

雑なステップからの固め直しを狙ってくる相手には非常に有効で、かつあまりリスクもありません。

 

ちなみにユリアンのステップが通りやすいのは、固め直しの前ステップと溜め強pがほぼ同じタイミングで飛んでくるからです。

前ステップが非常に速いため、なるべくステップのタイミングでボタンを押しておきたいのですが、溜め強pを食らってしまうために押しにくい→躊躇っているとステップが通ってしまう。このようなカラクリなのです。

 

 

ステップの通し方の工夫

立ち回りでのステップは入力の関係上、一瞬ニュートラルに入ってしまいます。

しかし、この入力の問題を解決する工夫があります。

 

それが

「技の硬直中に入力すること」

です。

簡単に言えば弱p(空振り)→前ステと入力するのです。(Infiltration選手がよく使っている動きです。)

 


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【メリット】前ステップの入力上必ず発生するニュートラルが無いこと。

【デメリット】弱pの空振りの時点で読まれてしまう危険性があること。

 

弱pの時点で読まれてしまう場合は、弱pの空振りから飛びや微歩き打撃、弾撃ちなど様々な動きを見せることで前ステを通しやすくすることは可能です。

技の硬直後の前ステは、純粋に見てから反応することはかなり難しいのです。

 

 

今回はこれで終わりです。

前ステ1つとっても工夫のしがいがありますね。

 

ステップが遅いキャラクターであっても、相手の意識の外からならば十分通すことが出来るのがストリートファイターVです。

ステップを通すために、どんな対の選択肢を用意するのか、自分なりに考えながらプレイしてみてはどうでしょうか?