格闘ゲームとキャリア

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プレイヤーの多くがPunk化したストリートファイターVの現在


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PC版最高環境がもたらしたストVへの大きな変化

 

今回は昨今主流になりつつある環境、

・PC版ストV

・144Hz以上のゲーミングモニター

・垂直同期オフ

これらによるインプットラグの軽減を前提としたストV環境について考察していきたい。

 

この環境がどのようなものかは、

簡単に言えば差し返しや対空、ヒット確認、前ステ止めなどがしやすくなる環境だと捉えて貰ってよい。

 

これまでのPS4版主流の環境とどのような変化があったのか、

これについて考察をしていく上でアメリカのトッププレイヤー“Punk”を引き合いに出したい。

 

現在の状況について一言で表せば、

 

「トッププレイヤー全員がPunk化した」

 

 

●Punkの強みとは


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あらためてPunkというプレイヤーの強みから考察していきたい。

彼のプレイスタイルの特徴は、

何といっても“驚異的な反射速度

 

彼の代名詞でもある中足確認や対空精度、前ステ止め、差し返しといった行動の多くは反射速度が他のプレイヤーよりも圧倒的に優れているからこそのものだ。

 

もう少し細かく言い換えると、

他のプレイヤーよりも一つの行動に意識を割かずに対応出来るために、他のアクションに対しても後手を踏まないのだ。

例)

中足確認に意識を割きながら、対空が出せる

差し返しに意識を割きながら、対空が出せる等

 

 

PS4主流の環境ではPunkと同じレベルで確認、差し返し、前ステ止め、対空といった行動を取れるプレイヤーはいなかったように思う。

 

しかしながらインプットラグが少ないPC版最高環境の場合、これまでPS4では難易度が高かった行動の多くがいくぶんか楽になった。

 

これによって反射速度が必要な弾抜けや対空、前ステ止め、確認等の難易度も一律に下がり何が生じたか。

相手の行動に対して割く意識の割合も自ずと減り、より対応型のゲームとなったのだ。

 

ラグの減少によっていわゆる“待ち”が加速したと言っても良いだろう。

 

Punkの強みは先ほども書いた通り、

圧倒的な反射速度とそれを基にした完璧な対応力にある。

 

ステップと飛びが通らないし甘えた置きは差し返される、

ならば取らなければならない行動は一つ。

 

“歩く”

 

のはずなのだがPunkの使用するキャラクターはかりん。

 

このキャラクターは地上戦の強さが半端じゃない。

相手とベタ足で技を差し合う形に持っていけた時点でかなり有利な展開になっていると言えるだろう。

 

つまりPunkは圧倒的な対応力を前提にして、かりんの有利な距離で戦うことを相手に強いていたから強いと言えるのである。

 

※Infexiousは対応力のPunkに対して“歩き”の上手さで崩した

獣道3 

https://youtu.be/E1KTRXmIpTo

 

●トッププレイヤーのPunk化

PS4版主流な環境ではPunkにしか出来なかったことが、

PC版の最高環境では難易度が下がったことにより多くのプレイヤーで実行可能レベルになった。

 

トッププレイヤーの多くが確認系だけでなく、前ステや弾抜け、対空といった反射による対応力が向上していることは言うまでもない。

 

ラグの少ない環境が生まれたことによってPunkの強みは一般化されてしまった。

特に確認系の技術はPS4版ではせいぜい15fが限界の所をPC版最高環境においては猶予13fの世界に突入しようとしている。

 

この状況下においては“待ち”を崩すための強力な攻撃力が欠かせなくなってくる。

例えばリーチが長く自分だけ触れるキャラやトリガーの逆転力が強いキャラ、コマ投げでの純粋な二択をかけられるキャラなどだ。

 

最近特に評価の高いユリアンもこれにあたるキャラクターの筆頭ではないだろうか。


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リーチの長い通常技に加えて速い前ステ、さらには上からのEXニーと突進技のEXタックルもある。

これら全てをある程度さばけたところで理不尽なエイジスリフレクターの択が最後に残っているのだ。

 

つまり待ちが加速したこのゲームにおいて必要なのは、

見ていても返しづらい行動や通した時のリターンが高い行動だと考えられる。

 

また確認系の伸び代が高いキャラクターも環境の恩恵を受けるだろう。

特にキャミィは出来るかどうかのギリギリのラインであった中足確認が現実的になり地上の圧力が増した。

 

元々確認が実戦的であったかりんやケンについてはスタン値確認でなくても出来るレベルになり、他の行動への対応力が高まることでよりPunk化の流れが顕著であるように思う。

 

 

●まとめ

 

待ちが加速したこの環境で恩恵を強く受けるのは、

・見てからの対応が難しい行動を持つキャラクター

・確認系でリターンが上がるキャラクター

・トリガーの逆転力が高いキャラクター

 

と考えられる。

今年はコロナウィルスの問題もありオンラインでの予選となったが、

PC版とPS4版でのクロスプレイを容認しながらこのような差があるのは正直問題だと思う。

 

今後公式でオンラインの大会を開催する場合には設定等のレギュレーションやハードの限定等の措置が必要になるのではないだろうか。

 

1f単位でしのぎを削る世界の中でプレイ以外の部分にケチがつくのは勿体無いように思う。

真に競技として発展させていくためには、

こうした環境についてもレギュレーションを取り決めるなどして公平性を保つべきだと思う。

 

あらためてクロスプレイや複数ハードでの展開の難しさを知った気がする。

 

やはり早くオフラインでの大会が観たい

 

これに尽きる。